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Global & Transcultural Studies

国際キャリア学科

講義科目紹介(一部)

国際学部では、英語と日本語による幅広い講義科目を提供しています。講義科目は様々な学問領域と学習レベルを網羅し、国際学部を構成する2つの学科(国際学科・国際キャリア学科)の教員により開講されています。国際キャリア学科では英語が主要な言語であり、カリキュラムも英語で提供される科目で構成されています。しかし、国際キャリア学科の学生でも日本語能力があれば、日本語によって提供される科目を学習することができます。国際キャリア学科のカリキュラムは、以下の2つの主要な学問領域で構成され、自分の関心に基づき自由に授業を選択することができます。国際学部の学際的なアプローチによる学びに沿って、国際キャリア学科は、学生が異なる知識分野からの知識を探求し、統合することを奨励しています。

文化

科目例:Global History, Modern East Asian History, Transcultural Studies, Buddhist Culture, Japanese Popular Culture, Japanese Culture, Japanese Literature


国際キャリア学科では、グローバル化が人々のコミュニケーションや知識生産にどのような影響を与えるかについて学びます。文化を理解するにあたり、「トランスカルチュラル・スタディーズ」という視点を取り入れ、これまでのヨーロッパ中心の考え方を見直し、アジアの国々の相互関係にも注目します。さらに、「文明」「文化」「国家」「社会」といった概念がどのように作られてきたのかを考えます。授業では、国や文化を越えた人々の交流、グローバルメディアの流れ、世界的なコミュニティ、信仰、ファンダム(熱狂的なファン文化)などを通じて、グローバル化した世界における人々のつながりを探ります。
本学科のコースでは、特に日本に焦点を当て、芸術、言語、文学、宗教といった分野で、過去の時代やほかの地域の影響をどのように取り入れてきたかを学びます。これにより、日本文化がグローバルな視点からどのように位置づけられるのかを再評価します。たとえば、10世紀から19世紀にかけての貴族、武士、庶民の慣習を学ぶことで、現代のポピュラーカルチャーへの理解が深まります。また、超自然的なものへの信仰が時代を超えてどのような社会的役割を果たしてきたかを知ることで、現代日本におけるジェンダー、人種、ナショナリズムへの考え方を読み解く手がかりとなります。私たちは、文化は固定されたものではなく、人々や地域の相互作用によって常に変化し続けるものだと考えています。

経済

科目例:Labor market in the Global Economy, Behavioral Economics, Regional Economic Development, Social Entrepreneurship


経済のグローバル化と発展は、人々の働き方、消費、社会との関わり、取引のあり方を大きく変えてきました。私たちの経済学・ビジネスのコースでは、人々がどのように意思決定をし、それがどのように変化するのか、またそれが生み出す不平等について学びます。労働市場の変化は、グローバル化と技術革新による経済構造の変化を反映しています。ギグエコノミー(単発の仕事を請け負う働き方)やリモートワークの普及、雇用の二極化などがその例です。
労働経済学の授業では、これらの変化が賃金、雇用率、所得格差、労働の流動性にどのような影響を与えるかを探ります。また、行動経済学では、人々が必ずしも合理的な選択をしない理由を考えます。たとえば、利益と損失をどのように評価するのか、リスクにどう向き合うのか、社会規範やアイデンティティが経済行動にどう影響するのかを学びます。グローバル化は企業間の競争を激化させています。ビジネスの授業では、企業が市場競争に勝つための戦略や、新しい市場を生み出す革新的な方法について議論します。一方で、企業の利益追求が環境、人々、文化に悪影響を与える場合もあります。私たちのコースでは、こうした社会問題にも目を向け、実践的なプロジェクトを通じて持続可能な解決策を模索します。

社会

科目例:Introduction to Sociology, Introduction to Social Anthropology, Gender and Society, Gender and Body, Contemporary Japanese Society, Japanese Minority Groups


グローバリゼーションの影響により地域社会やローカルな社会の間で一定の収束が見られる一方で、社会は依然として独自の特徴を持ち続け、グローバリゼーションに抵抗しながら個別のアイデンティティを維持しているところも見られます。国際キャリア学科の社会学及び人類学の授業ではグローバリゼーションの社会的な影響を学生達により深く理解させるために地域社会やローカルなコミュニティが直面する問題について考える機会を提供します。これらの授業により提供される視点は、社会学および社会人類学の重要な視点から、長い間社会の周縁に追いやられてきた少数派が直面する問題の詳細な研究にまで及びます。
「社会学入門」と「社会人類学入門」の講義では、地域レベルおよびローカルレベルでの社会の動向や変化を研究するための重要な概念や視点を提供します。「ジェンダーと社会」では、現代日本社会のさまざまなジェンダー問題だけでなく、女性の無償労働の不均衡な負担といったグローバルなジェンダー問題を理解するための視点も提供します。また、「ジェンダーと身体」では、世界の人々が自分の外見をどのように評価し、構築しているのかに焦点を当てます。同時に、美しさの基準がどのように世界的に収束しつつも、地域ごとの特徴を守っているのかを考察します。

政治

科目例:Introduction to International Relations and Comparative Politics and Policy


政治とは、集団(グループ)が、自分たちに影響を及ぼす事柄に対してどのように意思決定をするかの過程、結果を指します。集団とは、国家、政党、都市や、世界中の人々などです。世界がグローバル化したということは、世界中の政治的な出来事が、私たち全員に影響を与える規模や頻度が大きくなるということです。それは例えば、世界的なパンデミック、主要な軍事対立、または関税戦争に関する政治であるかもしれません。

政治学には、大きく三つの主要な分野があります。

  1. 政治哲学は、政治や政策がどうあるべきか、そして世界をより良くする方法について考える学問です。
  2. 比較政治学は、日本、アメリカ、ノルウェー、中国、インドなど、各国の政治制度を研究する学問です。比較政治学と政策研究では、政府がさまざまな政策分野でどのような政策を実施し、それが国、社会、市民の生活にどのような影響を与えるのかを分析します。研究対象となる政策分野には、マクロ経済、教育と技能形成、労働市場、家族支援、福祉、経済成長戦略などがあります。
  3. 国際政治学は、国家や非国家主体が無政府状態(上位に争いを解決する政府が存在しない状況)のもとでどのように関わり合うのかを研究する学問です。「国際政治入門」では、国際政治を理解するための主要なアプローチ、特に「三大理論」である現実主義(リアリズム)、自由主義(リベラリズム)、構成主義(コンストラクティビズム)を紹介します。また、フェミニズム、人権、人間の安全保障、環境といった視点も取り入れます。本講義では主に国家を中心に扱いますが、国際機関、NGO、多国籍企業、個人などの非国家主体の役割についても考察します。比較政治学や国際政治学の他の講義では、これらのテーマをさらに深く掘り下げます。

他の講義科目

基礎学力を身につける科目、方法論、将来の自分キャリアを考える科目などで構成されています。

コースの区分

どんな学問的領域の教育課程でも、基礎的な概念や情報を学ぶことから始まり、方法論を学び、より洗練された考えや複雑なテーマに進んでいきます。
したがって学生の学びを導くため、本学科の講義科目は、講義科目をLower Division(初級科目)とUpper Division(上級科目)という2つの区分に分けて設置されています。

Lower Division(初級科目)の選択科目

国際キャリア学科生は1年目には多くの必修科目を履修し、その後、Lower Divisionの選択科目を選択する機会が増えていきます。多くの「Introduction to…」という講義名が示すように、Lower Divisionにおける科目は、経済、政治、文化、社会を学ぶ入り口です。内容は分野によって変わりますが、学生は基礎的な文献を読み、主要な概念をつかみ、基礎的な研究手法や分析手法の獲得を始めます。
Lower Divisionの科目は本学科における教育の基礎を作ります。

Upper Division(上級科目)の選択科目

Lower Divisionの選択とは対象的に、Upper Divisionの科目は特定のテーマについてより詳しく考察します。扱う文献は高度になり、課題も研究レポートや実践を含んだものになるでしょう。学生は特定の学問分野の知識を高め、データ分析のための高度な技能を獲得します。Lower Divisionの授業は本学科での教育課程を開始しますが、Upper Divisionの授業は3、4年次に卒業プロジェクトのために必要な技能や知的素養を与えます。さらに、本学の交換留学の世界的ネットワークを通じてやってきた留学生が高度な英語の授業に参加し、結果的に、この横浜キャンパスでは多文化な学習経験を提供します。

推奨科目

いくつかのUpper Divisionの科目には要求事項はありませんが、多くの重要なUpper Divisionの科目を履修する場合には、基礎的な知識や技能を身につけている必要があります。したがって、本学科の教員は特定のUpper Divisionの科目を履修する準備として、学生に必須科目を履修することを強く推奨しています。
学生が特定のUpper Divisionの科目を受講するのに十分な基礎的な準備をしていないと教員が判断した場合、その科目を受講できないこともあります。

日本語で提供される授業

この授業は14単位まで、卒業単位に含めることができます。十分な日本語能力がある国際キャリア学科生には、国際学部の日本語で開講されている授業を履修することを推奨しています。
これらのクラスのほとんどは国際学科の教員が教えていますが、本学科に所属する一部の教員も日本語で授業を提供しています。

授業の様子

Market Failure: Externalities 外部性と市場の非効率性

国際キャリア学科授業の様子をご紹介いたします。授業はプラジャクタ・カレ先生の英語による講義です。