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Graduate School

大学院 国際学研究科

明治学院大学 大学院 院生メッセージ

院生メッセージ

国際学専攻 博士前期課程

松田 和也

「丘の上で」

私は難民をめぐる問題に関心があり、そのなかでも特に在留資格のない難民申請者(同義ではないが以下、仮放免者)の権利保護について研究をしています。日本の仮放免者を取り巻く環境は極めて厳しく、難民申請の結果を待つ間は就労ができず、公的支援や健康保険の適用も受けることが出来ません。また、今回の入管法改正案が成立してしまうと3回目以降の難民申請者は申請中であっても送還の対象とされてしまいます。庇護を求めて母国を逃れてきた人々に対して、このような政策をとることは果たしていいだろうか、ということを残りの1年間で難民法や国際人権法の観点から考えていくつもりです。

明治学院大学院国際学研究科には、その分野において第一線で活躍している先生や実務家出身の先生等、様々な背景や専門分野を持つ先生が揃っており、また横浜キャンパスは緑に囲まれ、落ち着いた環境が整っています。質の高い先生のもとで学業に集中したい方にとって国際学研究科はとても良いところだと思います。

※タイトルの「丘の上で」は、キャンパスが高台にあること、また、好きな映画に「街の上で」というものがあり、それをもじりました。

2023年4月

国際学専攻 博士前期課程

沈 必卓

「多様な視点から、知識の再構築へ」

私の研究テーマは「多文化共生教育の実験場としての中華学校~横浜の二つの中華学校の比較研究を中心に~」です。中華学校では、「民族教育」がその教育の中心となっていると多くの人が考えられてきました。中国の歴史・文化・思想の教育を通じて、中華民族としての誇りやアイデンティティを育成している学校、というのが中華学校に対する一般的なイメージではないでしょうか。ですが近年、特に改革開放後の1980年代以降に来日した「新華僑」子弟の増加や、中国語習得等を目的とした日本人生徒など、多様な子供たちが中華学校で学んでいることが指摘されました。また、オールドカマー・ニューカマー・往還する保護者の要望に応じるために、中華学校はそれぞれの特色や方向性を前に出した経営戦略をこれまで以上に採らざるを得ない状況です。今日のグローバリゼーションの影響を受け、中華学校の外部や内部が同時に多様化していく中で、中華学校はどんな教育を試みているのかを明らかにしたいと考えています。また、中華学校を通じ、日本の華僑社会の変遷を究明できればと思います。

明治学院大学院国際学研究科は、グローバル、ローカル、経済、歴史、文化など、多岐にわたる専門分野とディシプリンから構成され、自分の限られた分野に多角的な視点を提示することができます。また、国際学研究科は、既存の情報をそのまま受け入れるのではなく、批判的なまなざしを向けることが出発点となりますから、中華学校の実態を把握するために、指導教員の先生と一緒に何回も中華学校に足を運びました。フィールドワークを通じ、先行研究で得られた情報を見直しながら、自らの視点の模索を続けています。広い視野を養い、既存情報を自らの力で整理、質疑や更新したい院生にとって、国際学研究科は最適な環境を得ることができる場所です。

2021年4月