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Graduate School

大学院 国際学研究科

修了生からのメッセージ

博士前期課程の修了生は、様々な国際関連分野で活躍しています。
博士後期課程に進学し、研究者としての道を歩む人、国際的なNGO・NPOで活躍する人、学校の教壇に立って教育者として活躍する人など様々ですが、それぞれが研究科で学んだことを生かしているようです。受験をお考えの方、在学生の方への修了生からのメッセージです。

2018年度修了生

鍬塚 ともみ

メッセージ

アメリカにおける人種差別問題を多角的な視点で読み解く

私は大学院で、19世紀から20世紀前半にかけての黒人差別について研究しています。「黒人差別」と聞くと、おそらく「人種問題」をまず思い浮かべるのではないでしょうか。
しかし、その背景には、人種だけでなく、ジェンダーや階級、宗教などの様々な要素が複雑に絡み合っています。
そこで私は、アメリカの黒人差別を単なる「人種」の問題として扱うのではなく、二重の差別の対象である「黒人女性」や「黒人貧困層」といった、より具体的な視点で捉えることが重要であると考えました。

差別をなくすことは可能なのか。これは非常に難しい問題です。公民権運動の最盛期であった1960年代から60年近く経つ現在でも、差別はなくなっていません。
しかし、人種差別の歴史や背景を研究することによって、差別が生じる要因を探ることは可能であるし、同時に必要不可欠でもあると考えています。

明治学院大学院国際学研究科には、ジェンダーや宗教、文学など、さまざまな専門分野の先生方がいらっしゃいます。
特に、私のように多角的な視点で研究を進めたいと思っている院生にとっては理想的な環境です。異なる視点からアドバイスをいただけると、視野も広がり、多角的に物事を読み取る能力を養うこともできます。
異文化理解やグローバリゼーションが謳われる現代において、こうした能力を求められる機会も増えてきています。明治学院大学院国際学研究科は、先生方はもちろん、院生の研究分野も多岐にわたるので、多様な視点を身につけるのに最適だと思います。

2018年7月

2016年度修了生

星野 未来

メッセージ

現在はテレビやインターネットで簡単に、そして大量に情報が手に入る時代ですが、国際学研究科では一度立ち止まって、現在世界や日本で起きている様々な事象に「なぜ」を考えさせてくれる場所です。
それらに対してどの視点から見るのか、誰の立場になって考えるのか、弱者とは誰なのか、本当に弱者なのか?ひとつひとつの「なぜ」という疑問を大切にし、それらを自分(の生活)と結び付けて考える大切さを様々な分野の先生方から教えて頂きました。ここで学んだ複眼的な視点は自分が生きていくための軸となり、自分の人生を豊かにしてくれるものだと思います。
「知ること」、「考えること」の楽しさをこの国際学研究科で知り、そして自分のものさしを作ってほしいと思います。

星野 未来さんへインタビュー

国際学研究科においてどのような研究をされましたか。
なぜそれを選択したのですか。

きっかけは2010年のゼミの校外実習でセネガルを訪れた時でした。
漁村・農村と様々なところを訪問しましたが、農村から都市の大学へ通う大学生にインタビューが特に印象的で確かに私たちの暮らしに比べると「ない」ものばかりかもしれませんが、彼らの話に合った「家族」や「コミュニティ」と連帯する様を見て、“ありあわせの文化”と“連帯”に興味を持ち、この研究テーマにしました。
そして、もう一度セネガルへ行きたいと思うようになり、フィールドワークとして1年間、セネガル人の家庭に一緒に住むことを希望し、その経験を修士論文としてまとめました。

国際学研究科に入って良かったと思う点(満足した点、最も印象に残る点)は何ですか。

国際学研究科は政治、経済、文化と様々な領域の先生がいらっしゃるので、先生方それぞれの視点からコメントを頂くことができ、それらは自身の研究に深みを与えてくれるものでした。少人数制のため先生方との距離が近く、時にマンツーマンの授業もあるため自身の研究と授業を関連付けて授業を行うことができるなど、とても贅沢な授業を受講することができます。
またセネガルへのフィールドワークやUNDPでのインターンなどどんな挑戦に対しても先生方、ならびに事務室の方々はいつも柔軟に対応し、背中を押してくれるなど、一人ひとり個人の研究、将来のことを考えて助言をして頂けたことで本当に有意義な修士生活を送ることができました。

研究生活の中で苦労した事を教えてください。

様々な視点からコメントを頂ける分、方向性に悩んだりと迷路にはまってしまいますが、その迷路に入ったとき、本当に自分が何を書きたいのかはっきりさせることができ、また論文は第三者、特に異なる分野の先生にもわかりやすく説明し、書かなければならないため、わかっているつもりが質問されて浮き彫りなり、中間発表で冷や汗をかいたことも多々ありました。 ひとつひとつの言葉を定義し、吟味し、論理的に文章を書く作業は想像以上に大変で、時間がかかりました。その度同期や後輩に励まされながら、何とか書き上げることができました。

今後の目標・ビジョンを教えてください。

国際学研究科で学んだ多くの視点や考察力、何よりも経験は、研究分野、働くことだけでなくこれからの人生においてとても役立つ指針になっていると思います。
具体的には、現在の職場でも複眼的な視点から現在の事業を捉え、国際協力の改善に繋がる一助になればと思います。
その先についてはまだ模索中ですが、次のステップを見据え語学や必要なスキルをしっかり勉強し、お世話になったセネガルの皆さんに少しずつ恩返しができるようなことができればと思っています。

2017年1月

2011年度修了生

ウィーチャゼワ・オリガ

メッセージ

狭い分野を研究して知識を深めるのもよいのですが、いまやグローバルの時代に入っているので、グローバルに捉える視点が一層重要になっていると思います。
明治学院大学の国際学部では歴史、経済、政治など様々な分野を学ぶ事ができ、これは非常に良いことです。私は大学院生ですが、国際学部の4年間で英語をよく使うという事も良い経験になると思います。
ぜひ、どこかへ留学して自分の目で世界を見てほしいと思います。

ウィーチャゼワ・オリガさんへインタビュー

国際学研究科においてどのような研究をされましたか。
なぜそれを選択したのですか。

私は、日本の平安時代における結婚生活について研究しました。
平安時代には多くの女流作家が誕生し、しかもそれ以降の時代、しばらくそうした女性の活躍がみられませんでした。
私はなぜ、この時代において女性の役割がこんなにも大きかったのか、それが不思議だったから解明しようと考えたわけです。

平安時代の女性については従来「女性と女性の権利」といった視点から研究されることが多いようですが、私はそれよりもプライベートな日常生活の方が大事ではないかと思い、結婚生活というテーマを選びました。
政治・経済といった問題については多く研究されているのに対し、日常生活についての研究はほとんどなされていないことにギャップを感じたのです。
政治や戦争といった大きな問題ももちろん重要な事ですが、これらも全て実際は人間がやっていることなので、この人間のモチベーションを知りたいと思いました。
今回、平安時代の各種文学作品などを詳細に研究することにより、平安時代の結婚生活というテーマについては、社会的にも文化的にも面白いデータが多く出てきました。

国際学研究科に入って良かったと思う点(満足した点、最も印象に残る点)は何ですか。

文部科学省へ留学の応募をした際に幾つかの大学の中から明治学院大学を選んだのですが、私は運が良かったのだと思います。
事務職員の方々や教員の方々も本当に親切で、とても恵まれていたと思います。私の入った寮では文部科学省の留学生が多く、色んな大学に通う学生がいましたが、彼らと話をする度に「明治学院大学でよかった」と何度となく思いました。
また、明治学院大学はキリスト教でチャペルを有しており、“Do for others”というアイデアを大切にされているのだと感じました。
研究では主査にWatson先生、副査にVesey先生がついて下さいましたが、「これは書かないように」「これは間違っている」といった指導ではなく、私のやり方を尊重して下さっていた事が本当に良かったです。
また、私の専攻はもともと歴史学だったのですが、明治学院大学の国際学専攻ではグローバルな視点から面白いテーマや情報にたくさん触れることができました。
なお、修士論文は日本語論文でなく英語論文として仕上げました。ロシア人の私が日本(とくに古文の文献)を研究し、それを英語論文として仕上げる、というのは国際学研究科らしいと思います。

研究生活の中で苦労した事を教えてください。

私の場合は英語も日本語(しかも研究の上では古文が多い)も母国語ではないので、文献の読み込みにも自分の考えを表現する事にも苦労しました。
しかしこの苦労は私にとって大事な経験になりましたし、自信もついたと思います。

今後の目標・ビジョンを教えてください。

まずはモスクワ大学に戻ってこの研究を発展させ、博士号(Ph.D)の取得に向けて頑張りたいと思います。
その後の仕事についてはまだ模索中なのですが、日本に関心があるロシア学生の手助けをしていくことができればと思っています。

2012年3月

2011年度修了生

坂本 悦子

メッセージ

国際学研究科の学生はそれぞれ個性豊かな研究テーマを持っています。
自分とはまったく違う研究テーマを持つ学生と学べる環境というのは、とても刺激になります。
多様性のある研究科だと思いますので、関心を持っていただけると嬉しいです。

坂本 悦子さんへインタビュー

国際学研究科においてどのような研究をされましたか。
なぜそれを選択したのですか。

研究テーマは「日本江戸期~明治期における時間意識の変化について」です。
私は元々、時計が好きだったこともあり、本学の学部時代より時計について研究していました。
そこから、なぜ時計が生まれたのか、そもそも時間とは人々にどのような影響をもたらすのか、ということへと関心が移っていき、これを研究したいと思いました。

国際学研究科に入って良かったと思う点(満足した点、最も印象に残る点)は何ですか。

最も印象に残っているのは、先生方に的確な研究指導をしていただけたことです。
特に研究発表の際には、先生方から色々なご指摘やご助言をいただくことができ、研究の大きな励みとなりました。

研究生活の中で苦労した事を教えてください。

私のテーマが抽象的であったこと、さらに先行研究、参考文献などを探し出すことに苦労いたしました。また、読み手にとってわかりやすい文章を書くということは、とても難しく、いまだに苦労しております。

今後の目標・ビジョンを教えてください。

国際学研究科で学んだ文章構成や論理展開の仕方というのは、研究を志す方にとってはもちろん、企業に勤める際にも有益だと思います。
学んだことを生かし、仕事で認めていただけるようになることが今後の目標です。

2012年3月

course completion in academic year 2008

Ms. Nina Ichikawa

Writer; Executive Director of the Berkeley Food Institute

MESSAGE

You are entering a wonderful community of thinkers, questioners, activists, and scientists. Throw yourself into classes as well as extracurricular activities (for example, I joined an agricultural experience trip that I wrote about here, covered by the NY Times here). Join the local community in Kanagawa-ken. Participate in research trips, however possible. Japan is a wonderful location at the intersection of world affairs and I think an excellent base to explore the world. Your professors and classmates provide instant education in international affairs.

Interview with Ms. Nina Ichikawa

Why did you choose the Graduate School of International Studies, Meiji Gakuin University (GSISMGU)?

I was intrigued to continue studying with Keinosuke (Keibo) Oiwa, a prominent environmental activist and leader of the “slow Japan” movement.
I was also grateful to receive a Monbusho Graduate Fellowship to support my studies. Once I got to the school, I discovered many other wonderful faculties, including Keiko Sueuchi, Takao Takahara, Megumi Hirayama, and Kazuki Kumamoto.

What was advantage in studying in the GSISMGU?

As an American seeking to learn other perspectives, it was eye-opening to take classes alongside other students from Japan, Europe, East and Southeast Asia, and Africa. The professors were dedicated, brave, and devoted to real-world impacts of their research and teaching. I was seeking a perspective that was not America-centric, and grounded in public service, and I got that at GSISMGU.

What was challenge for you in the GSISMGU?

I would say the main challenge was translating what I learned when I returned to the US. Also, the Japanese immigration authority made it very difficult to continue to live and work in Japan, where I wanted to contribute professionally out of gratitude for the graduate fellowship I received. I hope Japanese immigration policy will change soon to accommodate some of the very talented classmates I met who wanted to build their careers in Japan.

In addition, would you mind referring to your experience in the graduate school and your current work and activities?

As many people are now discovering, the United States has a difficult legacy of racial discrimination and violence. As an Asian American, it was freeing to leave that for a few years and just devote myself to studies. Thanks to my advisor Professor Oiwa and many others, I was challenged and enriched by my time at GSISMGU. It was not always easy studying in Japanese or learning the customs of Japanese higher education. But that experience served me very well when I returned to the US to work in the US Government – a similarly foreign environment to navigate. My focus was food systems and sustainable agriculture, and I think often about the hands-on experience I had visiting Japanese farms and school cafeterias. There is still so much to learn, and I enjoyed every minute of my studies at GSISMGU and life in Kanagawa.

January 2021

1998年度修了生

守屋 友江

阪南大学国際コミュニケーション学部教授

メッセージ

国際学研究科での学びは、修了後にも活かせる幅広さと深さをもっています。例えば政治、経済、文化のうち、私は文化を中心に研究しましたが、今日のアメリカで起きているムスリム移民への差別は、アジア太平洋戦争中の日系仏教徒への差別が想起されます。と同時に、差別や暴力に抗議する宗教者の平和主義的取り組みの重要性にも気づかされます。
修了後は、国際機関やNGOの職員となる人もいれば、研究者の道を歩んでいく人もいるでしょう。どの進路を選ぶにしても、問題群を幅広い視野で理解しようとする、そういう視座を学べるのが、明学の国際学研究科の強みです。

守屋 友江さんへインタビュー

国際学研究科においてどのような研究をされましたか。
なぜそれを選択したのですか。

19世紀から20世紀にかけて、日本からアメリカへ渡った仏教について博士論文で取り上げました。
日本人移民がキリスト教文化の色濃い国で生活する中で、彼らの精神的支えである宗教の文化変容を、主に宗教思想史の観点から考察しました。
修士課程では近代日本仏教史に関する修論を書きましたが、近代は海外との異文化接触が著しい時代でもあります。
そこで、博士課程では人々の国際移動に伴って起こる宗教の文化変容に着目して調査を進め、博論を執筆しました。

国際学研究科に入って良かったと思う点(満足した点、最も印象に残る点)は何ですか。

政治、経済、文化について学際的な学びができた点です。私の場合、地域が日本とアメリカ、専門は近代仏教史、移民研究、アジア系アメリカ研究と複数の領域にまたがります。
仏教史を扱いますが、キリスト教主義の大学なので日本でキリスト教徒が果たした役割にも目配りできたと思います。少人数で、各自のテーマに合ったアドバイスをいただけたのも良かったです。
学際的なカリキュラムは、国際学研究科ならではです。宗教とナショナリズムの問題を東アジアの歴史から捉えたり、アジアの発展途上国で仏教系NGOが果たす役割や、平和学の視点から宗教的対立への取り組みを学んだりする機会に恵まれたことは、私にとって重要な研究上の基盤となっています。

研究生活の中で苦労した事を教えてください。

学際的な研究なので、その研究史的意義を丁寧に説明する必要があることです。
また、日本語だけでなく英語でも研究成果を発表することは、手間がかかりますが大学院時代から行ってきました。海外の研究者とも情報共有できる機会が増えるからです。
それから海外に史料があるため、調査費用の捻出も大学院時代に苦労した点です。
そんな中、大学院事務室から外部の研究助成をいくつも紹介いただいて応募し、アメリカや国内での調査旅費に充てることができました。

現在の活動と国際学研究科での学びとの関連について教えてください。

現在、科学研究費補助金のプロジェクトで、19世紀以降に世界各地で開催された宗教会議に関する研究と、ハワイの仏教寺院に残る仏像・仏具などの破損状況を調査しその修復を行う研究に携わっています。
国際的な共同プロジェクトであり、とくに宗教間対話や平和構築、東西文化の交流といった事柄は、大学院時代に学んだことと深く結びついていると実感しています。

2020年12月

行武 直子

昭和学院秀英中学校・高等学校 教員

メッセージ

大学院という場所は学部とは全く異なり、自分と研究テーマとの壮絶な「戦い」であった、と思い出されます。その戦いを通して、私は多くのことを学びました。物事を突き詰めて考えることの楽しさ、他者の意見に耳を傾けることの大切さ、負かされても負かされても立ち上がる力の必要性。国際学研究科は、自分の研究を修士論文という形で完成させる以上のことを私に教えてくれた、今の自分の核となる部分を作ることができた、そういう場所だと思っています。大学院で過ごした2年間が、現在の教員生活の大きな支えになっている、そう実感しています。

山内 崇章

1997年度国際学研究科博士前期過程修了
日刊スポーツ新聞社編集局プロ野球担当

メッセージ

学生時代に国際学研究科を志望した動機は、韓国政治への関心からでした。私が在学していた当時は、北朝鮮のIAEAの核査察拒否、拉致報道が初めて表に出るなど、東アジア政治が朝鮮半島を舞台に大きく揺れ動いた時期でした。マスコミによる報道に関心を持ったことが現在の仕事を志す契機となりました。入社後は、韓国の大衆芸能、プロ野球を文化論的な視点から取材する機会にも恵まれています。大学院での2年間は、多角的な視野で物事をとらえる力を養う大事な期間でした。

金 栄鎬

広島市立大学国際学部教授

メッセージ

修士、博士を通して都合6年半の大学院時代を振り返れば、多様な専攻、年令、経験をもつ院生の仲間とともに、楽しい日々を送りました。また、多くの先生方に恵まれ、事務の方たちの親切さ、設備の充実さに囲まれて過ごしました。「国際学」は複数専攻の学かも知れませんが、諸先生のアドバイスの中で強く印象に残るのが「自分の専攻を磨け」「自分の方法を持て」です。37歳で修士に入った私に研究者への道が開かれたのには、明学のこのような学風があると思っています。