HTML5 Webook
31/142

な室内楽編成のなかでももっとも調和のとれた響きと豊かな表現力を備えているそうです。これが、作曲家が多くの作品を残した理由ではないでしょうか。また、私が安心感を持ったのも、調和が取れていたからだろうと思いました。  また、今回のコンサートシリーズは国民楽派がテーマでしたが、私が国民楽派と聞いてまず思い浮かべる曲がスメタナの『モルダウ』です。スメタナもドヴォルザークもチェコの作曲家です。支配される側であったチェコ人の民族意識の高まりが、現在にも残る名曲を生みました。改めて政治や社会情勢と文化が密接に関わっていると感じました。──────────第Ⅰ部 政治的動員と音楽 第1章 音楽は政治を変えられるか(大中 真)     ──エストニアの「歌の祭典」── 第2章 帝国のこだま(等松 春夫)     ──イギリス帝国と公共音楽── 第3章 政治のための音楽、音楽のための政治(芝崎 祐典)     ──ナチスドイツとアメリカ占領軍政府── Column 1 ロックは権力に「飼い慣らされた」のか(福田 宏) Column 2 体制転換の夢と愛国パンク(浜 由樹子)第Ⅱ部 音楽とアイデンティティ・表象・規範 第4章 音楽の「色」が投影するもの(齋藤 嘉臣)     ──ジャズは何色か── 第5章 越境するアイデンティティ(福田 義昭)     ──アラブ諸国の国歌── 補 論 「君が代」の起立斉唱拒否 (阿部 浩己) 第6章 演奏規範とジェンダー(山本 尚志)     ──昭和前期の在日ユダヤ系演奏家と日本の女性ピアニストによる非同調── Column 3 戦時下日本の音楽と商業主義 (■田 真佐憲) Column 4 公式の音楽、民衆の歌 (阿部 浩己・半澤 朝彦)第Ⅲ部 グローバリゼーションと音楽 第7章 クラブミュージックと直接民主主義のグローバル化(五野井 郁夫)     ──セカンド・サマー・オブ・ラブ以降の電子音楽が変える世界政治── 第8章 アメリカ軍産メディアエンターテイメント複合体が担う主体形成(前田 幸男)     ──政治的なるものとしての日常性──下半期 最終年度の下半期となり、『政治と音楽』の書籍の刊行に全力を尽くした。最終的に年度末に完成した刊行版の目次を下に示す。サウンドスケープと平和研究(最終報告)23

元のページ  ../index.html#31

このブックを見る