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2020年度上半期 前年度末の2月より、新型コロナウィルス感染症の蔓延が始まり、プロジェクト運営に大きな問題が生じた。4月からプロジェクト2年度目となったが、しばらくは文献調査以外に、ほとんど活動ができない状態となった。 とはいえ、7、8月頃になると季節的に気温が上昇したためか、感染症の状況にやや改善が見られるようになる。そこで、プロジェクトの立て直しと先行きの計画について、とくに書籍の出版計画やオンライン研究会を推進していくことを確認した。◯チェンバロの演奏を聴いて(学生T) 今回のコンサートシリーズで私は初めてチェンバロを間近で見聞きしました。チェンバロは一見ピアノと似ていましたが、よく見ると■盤が二段になっておりナチュラルキーが黒く、シャープキーが白くなっていました。また調律師の人はできれば毎回の演奏ごとに調律をすると仰っており、繊細な楽器でもあることもわかりました。チェンバロは音の強弱をつけることができないと説明があったように、チェンバロは澄んだ明るい音を生み出すことはできますが、強弱による曲の深み、厚みをつくりだせていないように感じました。しかしコントラバス、チェロが曲に深みを、ヴァイオリンが曲に強弱をもたらすことで、チェンバロの欠点を埋め、一つの曲としてきれいにまとまるのだと思いました。 また今回のコンサートシリーズでは、用意していた座席やチラシが足りなくなるほどの大勢の観客のみなさま、それも幅広い年齢層に来ていただきました(150名以上)。お客さまを飽きさせないために曲の選択を工夫していることや、照明の当たり具合など様々な工夫を行っていることを知りました。お客さんに楽しんでほしい、より良い環境を提供したいという思いが伝わりました。みもあり印象に残りました。正式には『3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグニ長調』と言います。本来「カノン」とは、同じメロディーをずらして演奏する技法、またはそれを用いた曲を指すそうです。実際に聴いてみると、綺麗な音で違和感をもちませんでした。単純にメロディーをずらしているのではなく、和音や響きが計算されている曲だそうです。またこの曲の和声進行はJ-POPにもよく使われて、「カノン進行」と呼ばれます。和声とは、曲中の和音(コード)の組み合わせのことです。J-POPのヒット曲にもこれを使ったものが多く、日本人が好きなコード進行と言われています。例えばSuperflyの『愛を込めて花束を』やGReeeenの『キセキ』、ZARDの『負けないで』など調べるときりがないです。カノン進行は暗さと明るさが行き交うのが特徴のコード進行と言われています。私は、切なさと、明るく前向きになれるような印象を持ちました。結婚式や卒業式でカノンやカノン進行を用いたJ-POPを使うのも、このシチュエーションに合っているからだと思います。複数の人が和声から感じる感覚を共有するのはおもしろいと思いました。音楽が時に政治や軍事に用いられるのは、このような効果があるからだと思います。サウンドスケープと平和研究(最終報告)13

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