学部長メッセージ

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国際学部長竹尾 茂樹
「多様性についての理解と寛容を大切に」
国際学部は1986年に開設されました。それ以後4半世紀が経ち、日本の内外において著しい社会の変化が進展してきました。一つはグローバリゼーションであり、人間や資本、情報・物資が国境を越えて大規模にかつ高速で移動しています。私たちの身の回りには、衣料や食べ物から地域の隣人にいたるまで、かつて存在しなかった多様性に満ちていますし、世界のいろいろの地域や人々の相互関係はより緊密になっています。インターネットなどを介して、世界中の情報がほぼリアルタイムで、たやすく入手できるようにもなりました。しかし一方では、富める人たちと貧しい人たちの格差は容易に埋まらず、多くの地域において紛争の解決にはまだ程遠い現状です。さらに2011年3月の東日本大震災によって、我々の社会のもつ構造的な脆弱さが明らかになりました。地域社会(生産地)と都市部(消費地)の間の非対称的な関係をどのように変えてゆくべきか。高等教育機関はその作業に如何に関わりえるのか・・・このような問いかけに答えてゆくことを抜きにして、大学の研究と教育はあり得ないと思います。
国際学部は、このような現代の社会がいかに形成されて来て、どこに向かうのかについて政治学や経済学など社会科学と歴史学など人文科学の様々な方法と知見を用いて考察してきました。その際には平和への志向、多様性についての寛容という理念を大切にして来ました。こうした問題意識をつねに持ちながら、自分たちの生きてゆく社会の未来像を学生諸君とともに描いてゆきたいと思います。