ジャパノロジー入門 担当|GILL Thomas P.

学習目標

 「ジャパノロジー」は「日本人論」や「日本文化論」とほぼ同じもので、「日本人の本質」を探る学問だとされる。最近「差別的」あるいは「国粋主義的」として 批判されるケースが多いが、まだまだ影響力が相当強い。ここ120年の主な日本人論文献を分析しながら、その批判には根拠があるかどうかを調べる。「日本人論」は現実を描写する「学問」なのか?それとも、現実を操る「イデオロギー」なのか?

講義概要

 まず、現在の日本人論・日本文化論の大きなテーマを検証する。単一民族・国家、総中流の政治経済、和の文化、管理社会、など。そして明治時代以降の主な 日本人論の文献を紹介・分析する。日本人著者も外国人著者も見る。特に新渡戸稲造、内村鑑三、ラフカディオ・ハーン、バジル・チェンバレン、和辻哲郎、 ルース・ベネディクト、中根千枝、ロラン・バルト、土居健郎他に注目する。太平洋戦争のプロパガンダで出た日本像と日本人論への影響を考える。それに、日 本人論を批判した文献を見て、杉本良男、ハルミ・ベフ、ピーター・デール、小熊英二他を取り上げる。

授業の中で扱われる主なテーマ、文献など

  • 日本人論
  • 同質国家論
  • 総中流階級論
  • 管理社会論
  • ケガレ論
  • 新渡戸稲造『武士道』
  • 中国系日本論:戴季陶『日本論』、周作人『日本管窺』
  • 映画:Know Your Enemy (『敵を知れ』)、フランク・カプラ監督
  • ルース・ベネディクト、『菊と刀』
  • ピーター・デール、Myth of Japanese Uniqueness (『日本人の独自性という神話』)
  • 小熊英二、『単一民族神話の起源―〈日本人〉の自画像の系譜』年
  • 「日本人のマインド」90年代の外国人による心理的日本人論
  • ナショナリズムと「プチ・ナショナリズム」丸山眞男他
  • 「マルチジャパン論」同一国家論への反発
  • 「品格論」藤原 正彦 、『国家の品格 』

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